うつ病の簡便な構造化面接法
(Brief Structured Interview for Depression, BSID)
開発責任者: 廣 尚典(株アデコ健康支援センター センター長)
出典:廣 尚典.産業保健スタッフによる労働者の自殺リスクの評価法と対処法の検討.厚生労働科学研究補助金(労働安全衛生総合研究事業) 「労働者の自殺リスクの評価と対処」分担研究報告書, 2004.
B1 この2週間以上、毎日のように、ほとんど1日中ずっと憂うつであったり沈んだ気持ちでいましたか? |
いいえ はい |
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B2 この2週間以上、ほとんどのことに興味がなくなっていたり、大抵いつもなら楽しめていたことが楽しめなくなっていましたか? |
いいえ はい |
チェックポイント1:
B1またはB2のどちらかが「はい」であるである場合 → 下記の質問にすすむ
B1またはB2のどちらかも「いいえ」であるである場合 → 面接終了(うつ病を疑わない)
B3 この2週間以上、憂うつであったり、ほとんどのことに興味がなくなっていた場合、あなたは:
a 毎晩のように、睡眠に問題(たとえば、寝つきが悪い、真夜中に目が覚める、朝早く目覚める、寝過ぎてしまうなど)がありましたか? |
いいえ はい |
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b 毎日のように、自分に価値がないと感じたり、または罪の意識を感じたりしましたか? |
いいえ はい |
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c 毎日のように、集中したり決断することが難しいと感じましたか? |
いいえ はい |
チェックポイント2:
B1〜B3(a〜c)の合計5つの質問に、
少なくともB1とB2のどちらかを含んで、3つ以上「はい」がある → 大うつ病エピソードの疑い
それ以外 → 面接終了(うつ病を疑わない)
BSIDのデータ(廣らの報告書から)
M.I.N.I.の大うつ病エピソードモジュールを短縮して作成
BSIDとM.I.N.I.大うつ病エピソードモジュール 9項目版との一致度は,kappa係数で0.60
産業医・保健師によるBSIDの実施では、MINIを基準としたBSIDの陽性的中率は81%(25/31)であった。
BSIDの所要時間(5問とも行った場合):平均(標準偏差)98(55)秒